▶こちらで最新版の記事を書きました。 「グロースハック」とは何か 〜グロースハックをマスターするための究極のガイド〜
Facebook、Twitter、Dropbox、Airbnb・・・
今では誰もが知るところとなったこれらのサービス。 彼らの成功要因は何でしょうか?
それぞれに固有の要因があるでしょうが、どのサービスにも共通している秘訣が一つあります。
それは、どのサービスも 驚異的な成長率を達成したということ。
今回は、第一回ということで、 「グロースハックとはそもそも何なのか」 「実際に何をすればグロースハッカーになれるのか」 を実際の成功事例を交えながら明らかにしていこうと思います。
Growth Hack(グロースハック)とは何か?
一言でいえば、 「数値やユーザーの声を分析し、ユーザーの数や質をGrowthさせる仕組みをプロダクトの中に組み込んでしまうこと」
分かりやすい例を挙げて説明しましょう。
仮にあなたが初期のFacebookのグロースハッカーだとします。 そして、当時のFacebookでは多くのユーザーが登録してくれても、数日経つと全く使ってくれなくなるという 課題を抱えているとします。
そこでグロースハッカーであるあなたは、データを分析した結果、 ユーザーが登録した初日に、友達を3人以上つくると、8割のユーザーは継続して利用してくれるというデータを発見しました。
グロースハッカーである貴方が考えるべきは、 いかにして登録初日に友達が3人以上できるような仕組みをプロダクト内に組み込めるか。
その方法は、友達のリコメンドだったり色々あるでしょうが、 これが基本的はグロースハッカーの思考と行動です。
グロースハッカーは今なぜ必要とされているのか?
ここの部分に関しては様々な見方がありますが、理由はとてもシンプルなものだと考えています。
ベンチャーには、実に様々な痛みがあります。 うまく行かないことの方が多い訳ですから。
そして唯一、成長、Growthだけがその痛みを癒してくれる。
そうして、ベンチャーは昔からGrowthを求めてきた訳ですが、 最近になってやっと、Growthだけにフォーカスできる環境が整いました。
昔は黒字化していない事業は論外でしたが、今ではGrowthさえしていれば ファイナンスでお金が付いてくるようになった。
更に、赤字のままでもGrowthさえしていれば、Exitという出口まで用意されるようになった。
そうした中で、Growthだけに振り切る人材、グロースハッカーが必要になってきたのです。
グロースハックの成功例 〜オバマ当選を脅かした1人の男の話〜
いきなりベンチャー以外の例で恐縮ですが、興味深いグロースハックの成功例を一つ紹介しましょう。
Aaron Ginn(アーロン・ジン)という人物をご存知でしょうか?
先の米選挙でロムニー候補の元で、個人献金集めや支持者の関与度の向上に尽力した人物です。
彼は、Web上で献金してくれた支持者の統計データや、最初の献金の額、献金者としてのライフタイムバリューなどの膨大なデータを分析し、 数々の施策を打っていきました。
それによって、献金をした人はプログレスバーを100%にするために、 追加で献金をしたいという衝動に駆られることになります。
この施策によって、ロムニー陣営は繰り返し献金をする支持者の数を3倍に増やし、 結果的に1億8000万ドル(約140億円)の献金を集めることに成功しました。
具体的にどうやってHackしていくのか?
「グロースハッカーが何者で、どうして必要とされているかも分かった。 だが、実際にどうやっていけば良い?」
というのが、皆さんの自然な反応だと思います。
では実際に、どうやってHackしていくかを見て行きましょう。
グロースハッカーの最強の武器「AARRRモデル」
AARRRモデルとは、
・Acquisition(ユーザー獲得:登録や訪問など) ・Activation(ユーザー活性化:初めての利用でユーザーが"良い体験"をしてもらう) ・Retention(継続:ユーザーが繰り返しサービスを使うようにする) ・Referral(紹介:ユーザーがサービスを周りに紹介するようにする) ・Revenue(収益:ユーザーがより多く課金行動を取るようにする)
という一連の施策フローのことを言います。
僕らが運営しているiQONの例で言えば、
・Acquisition(アプリをダウンロードしてもらう。更に言うと登録してもらう) ・Activation(初めてのiQON利用で素晴らしさを体験してもらう) ・Retention(登録初日後も継続してiQONアプリを開いて利用してもらう) ・Referral(TwitterやFacebookなどでiQONを周りに宣伝してもらう) ・Revenue(ユーザーにより多く商品を購入してもらう)
というフローになります。
注目すべきはRevenueが最後にあるということ。
目先の利益に目がくらんで、ユーザーの流入や、それを受け止めるザルの目が粗いままでは、 最終的なRevenueは小さいままです。 更にはユーザビリティも下げてしまうでしょう。
サービスの成長とユーザビリティの両立を実現するモデルですので、 基本的にこの順番で施策を行うのが良いと思います。
ちなみに読み方は「アーモデル」です。笑
かっこよく呼びたい人は、別名として「海賊指標」や「Pirate Metrics」などがあるので そちらで呼ぶと良いかもしれません。笑
参考スライド:
まとめ
なんとなくグロースハッカーがどんなものか分かって頂けたでしょうか?
「数値やユーザーの声を分析し、ユーザーの数や質をGrowthさせる仕組みをプロダクトの中に組み込む者」
「非現実的な成長率を実現する不屈の成長請負人」
まだまだ日本にはグロースハッカーが少ないのが現状です。
僕自身もまだ未熟ですし、このブログで情報発信をしていって、
自分と日本のグロースハックレベルを高めていけたらなと思っています。