日本を含めて世界20カ国以上で会員制の配車サービスを展開している「Uber(ウーバー)」
今回は、Uberが展開するReferral(友人紹介)施策がグロースハック的にかなりイケてたので、紹介と解説をしたいと思います。
バイラルを考える際に避けて通れないViral関数
過去記事:バイラルのユーザー増加を完全に数値化! Viral係数、Viralサイクルタイムとは?
難しそうな式ですが、要は、
「K…平均して1ユーザーが紹介メールなどを何人に送るか×CVRというバイラル係数」を最大化し、
「ct…上記のバイラル係数Kで表される紹介が、何日に1回サイクルで行われるかというバイラルサイクルタイム」を最小化すれば、 (月に1回紹介されるようりも、週に1回紹介される方が良い)
バイラルの成長は巨大なものになるという式です。
バイラル関数をUberの事例に当てはめる
UberのReferralプログラムとは、以下のようなものです。
「友人を紹介して、その友人が初めてUberを利用すると、紹介した側もされた側も2000円分のクレジットをもらえるプログラムを展開しており、1月限定で、その金額が倍の4000円になっている」
「ん!?これの何がイケてるの!?」と思った方が多いと思います。
事実、僕も最初はあまり良い手ではないと思っていました。 お金がインセンティブなんて安直でクールではないなと。
しかし、よく考えてみると、以下の3つの意味でこの施策は凄まじく良いグロースハックだと気づきました。
1.紹介されたユーザーのLTVが非常に高い
Uberを使ってみると、そのサービスの素晴らしさに驚くと思います。
タクシーを捕まえる必要がない、黒塗りの高級車、運転手が降りてドアを開け閉めしてくれる、雨の日は傘をさして玄関まで送ってくれる、椅子にマッサージ機能がついている、降りるときに支払いがない、などなどその素晴らしさを挙げればキリがありません。
値段的にもタクシーより1割高いくらいで、深夜割増がないため、夜はUberの方が安いです。
正直、タクシーには二度と乗りたくなくなります。
その意味で、一度体験させてしまえば、UberのRetention(利用継続)率は非常に高く、LTV(ライフタイムバリュー)も非常に高いです。
一人獲得あたりに4000×2円のインセンティブをつけても長期的には十分元が取れると思います。
2.バイラル係数 Kの最大化に大きく貢献
これは言うまでもないでしょう。
紹介した側は4000円も無料になるので、できるだけ多くの友達に紹介しますし、紹介された側も4000円もらえるので、登録率と、実際に利用開始する率は非常に高いです。
結果、バイラル係数Kはかなり高い数値になっていると思います。
3.バイラルサイクルタイム ctの最小化にも大きく貢献
さらに今月に関してはインセンティブが倍になっていると言いましたが、これが結構なミソだと思います。
普段の2000円でもかなりお得な印象だったのですが、4000円という倍の値段になったことで、期間中にできるだけ多くの人を紹介しようという心理が働きます。
実際に、最近はFacebookやTwitterでフォロワーの多い有名な人が、頻繁に紹介しててズルいなーと思いながら見てたりします笑
これによりバイラルサイクルタイムctをかなり小さくできているのは明らかですね。
一度、バイラル係数Kやバイラルサイクルタイムctを高い水準にもっていってしまえば、たとえ指数が少し下がっても既に複利の力学が働いているので、高い成長率をキープできるでしょう。 複利の考え方に関する過去記事
実際うまくいっている!?
実際にUberは、1/8〜1/21までの期間限定だったこのプログラムを1/31までに延長しています。
1〜3で挙げた事柄がうまく行っている証拠ではないでしょうか。
邪推ですが、この期間延長は始めから予定されており、ct最小化のために、細切れにして2段階リリースしたのかなとも考えています笑
一応…
こちらのリンクから登録 or「m9tho」を登録時に入力して31日までに利用すると4000円がもらえます笑 Uberに登録
僕にも4000円が入ってしまうので、それを避けたい方は、普通に登録をオススメします!笑