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スタートアップロードマップ:リーンやグロースハックの概念を俯瞰して整理する

Growth Hack

スタートアップを始めるのは霧の中で前が見えずに進むようなものです。

いま自分がどのフェーズにいるかも分からないし、次に何をしたら良いか分からない。

これはスタートアップを始める者の共通の悩みだと思いますが、先日、アメリカを横断しながらスタートアップ界隈の様々なキーパーソンから直接教わる機会があり、ボヤっとしていたスタートアップのロードマップのようなものが自分の中でかなりクリアになりました。

帰国後にそのロードマップを、500 StartupsのメンタリングのもとでのハッカソンやVASILYの新規事業に当てはめる中で自分の中で完全に腹落ちし、かつ新サービスだけでなく、新機能レベルでもこのロードマップは使えることに気づきました。

今回はそんな「スタートアップロードマップ」の概要を紹介したいと思います! ※各段階の詳細は次回以降の記事で順に紹介します。

スタートアップロードマップの7ステップ

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上図のように、スタートアップのロードマップには以下の7つのステップがあると考えています。

1)Idearation(アイデア 2)Lean Startup(リーンスタートアップ 3)Lean Canvas(リーンキャンバス) 4)Lean UX(リーンUX) 5)Agile Development(アジャイル開発) 6)PMF(プロダクト・マーケット・フィット) 7)Growth Hack(グロースハック)

上から順に粒度は細かくなっていきますが、必ずしも一直線に進むわけではなく、前のステップに戻ったりを繰り返しながら進んでいきます。

以下で各ステップ毎に簡単に概要と関連する概念を説明します。

Step1:Idearation

Startup Roadmap.001

スタートアップのはじめのコアアイデアを見つけるステップです。 コアアイデアとはすなわち、「誰のどんな問題をどうやって解決するか」です。

多くの場合、まったくのゼロベースのスタートではなく、ファッション×ITや医療×ITなど、ある程度テーマは決まった状態でアイデアを探します。

具体的な方法などは別の記事で詳述しますが、以下のような手法を用いてコアアイデアを見つけます。

・Design Thinking(デザインシンキング) ・User Interview(ユーザーインタビュー) ・Observation(観察) ・Analogous Inspiration(類推インスピレーション) ・HWM(How might weフレームワーク

Step2:Lean Startup

Startup Roadmap.002

STEP1で出したアイデア前提となるユーザーの課題が本当に存在するかアプローチ方法が間違った前提に立脚していないかを検証するステップ。

多くのスタートアップはこのステップを軽視したり、リーンスタートアップの本質を理解できていないため、誰も欲していないプロダクトの開発に精を出しています。

このステップの本質はJavelin Boardと呼ばれる以下のフレームワークに詰まっています。 詳細は別記事で詳述しますが、「誰の」「どんな問題を」「どうやって解決するか」と、それらの大前提となっている「仮説」をボード上にセットし、実際にオフィスの外に出て顧客と対話し、その仮説が本当に正しいのかを検証します。

往々にして、その仮説はファウンダーの思い込みであったことが判明するのですが、Javelin Boardはピボットを前提としたフレームワークになっているので、すぐさまピボットをし、同じように「仮説」を建物の外で顧客との対話を通して検証します。

自分もニューヨークでLean Startupのワークショップを受けた際は、タイムズスクエアで道行く人を捕まえては検証し、ピボットし、、というサイクルを6回ほど回しました笑

ピボットは痛みの伴う作業ですが、確かにピボットを繰り返して最後にできあがったアイデアは我ながらイケるなと思えるアイデアに仕上がりました。

Javelin Boardに関しては、別記事で詳細にご説明する予定です。

Javelin Board tumblr_inline_n2q6zut4kd1qalcst

Step3:Lean Canvas

Startup Roadmap.003

サービスアイデアをビジネスモデルへと昇華させるステップ。 そのアイデアがきちんとビジネスとしてスケールするものかを検証します。

どんなに優れたアイデアを思いついて、かつそこに明確な顧客の課題が存在するとしても、ビジネスとしてスケールすることを確認するまでは大規模な開発をするべきではありません。 ※"大規模な"と付けたのは、もちろんMVP(Minimum Viable Product)が例外だからです

ビジネスとしてスケールするとは、しっかりとそのサービスでお金が取れるかです。 To Cサービスとだからといって、お金の出どころは必ずしもユーザーではなく、広告主として企業からお金を取ったりなど、その形態も様々です。

Step4:Lean UX

Startup Roadmap.004

サービスのコアの体験(Unique Value Proposition)は何かを定義するステップです。

詳細は別記事にて書きますが、ざっと以下の3ステップでコアの体験を定義します。

①下図のようなシートをベースにペルソナを定義

↓実際にサンフランシスコでLean UXのワークショップに参加した際に作成したペルソナシート。 10422012_748840435207861_7087438946320410085_n

②下図のようなシートで、ペルソナの課題や実現したい状態を描写し、Unique Value Proposition(コアな価値)を定義

↓同じくワークショップ時に作成したシート 10922636_748842455207659_4657002086966342157_n

③上記のUVPを達成するために必要な機能を洗い出し、縦軸に重要度、横軸に開発工数をとったマトリクスにプロットしていき、MVPの要件を定義。

Step5:Agile Development

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効率的にそのサービスを開発しローンチするステップです。

アジャイル開発については様々な本やブログで紹介されているので、説明は省略しますが、 以下のような概念を用いて効率的に開発を進めます。

〜関連する概念〜 ・スクラム ・MVP(Minimum Viable Product) ・インセプションデッキ

Step6:Product Market Fit

Startup Roadmap.006

Net Promoter Scoreや、Retention curveといった概念を用いて、 ローンチしたサービスが目指しているマーケットに対して最適なものになっているかを検証するステップ。

詳細は以下の記事にまとめましたので、ご参考にして頂ければと思います。 スタートアップにおいて最も重要なPMFの図り方と達成方法

Step7:Growth Hack

Startup Roadmap.007

サービスのユーザー数や収益を指数関数的に伸ばしていくステップです。 手法は実に多岐に渡り、かつSTEP1〜STEP6をすべて用いる必要があります。 ※グロースハックの定義の記事はこちら

注目すべきは、Growth Hackのステップが最後になっている点です。

よくサービスローンチ後わずかのスタートアップの方からグロースハックの相談を受けるのですが、 決まって言うのはグロースハックにまだ走らずに、STEP1〜STEP6の土台を固めた方が良いということです。

そもそもサービスが間違った前提に立脚していたり、コアのUXが弱いままでは、どんなにGrowth Hackをしても無駄です。

各ステップのイメージ

1)Idearation スタートアップの"種"を見つける。

2)Lean Startup スタートアップの"種"は往々にして"腐っていて"、どんなに良い土地や水を与えても育たない。 自分が選んだ"種"が"腐っていないか"を判別し、腐っていたら別の"種"を選んでまた判別。 腐っていない種が見つかるまで上記の作業を繰り返す。

3)Lean Canvas 腐ってなさそうな"種"を見つけたら、その"種"がどのくらいの背丈になりそうか。どんな実がなるのか。どうやって害虫から身を守るのかを決める。

4)Lean UX その"種"は何を提供するために存在しているのかを定義。 香りなのか、景観なのか、材料なのか。

5)Agile Development 実際に"種"を植える作業。

6)PMF "種"を埋めた後の経過を見て、埋めた土地が間違っていなかったか、芽がきちんと出始めているかを判断。

7)Growth Hack 水や肥料を与えて、芽から幹へと成長させ、その幹をより太く長くしていく。より多くの実(金)がなるようにする。

まとめ

今回はロードマップの概要だけお伝えしましたが、現在の立ち位置や道筋がかなりクリアになったのではないでしょうか。

スタートアップは無計画になりがちですが、こうしたロードマップを知った上での計画的無計画と、単純に無計画なのでは結果に大きく差が出てきます。

僕達もまだ全てのSTEPをやりきれているわけではないので、一つ一つのSTEPをブラッシュアップしていき、 iQONをより良いプロダクトにしていきたいと考えています。

そのためにより多くの仲間を募集しています。 一緒に何かやりたい!という方は是非お気軽にご連絡頂ければと思います。 Facebookアカウントはこちら