グロースハックの進化論について

先日、サイバーエージェントさん主催のアドテクカンファレンス「Ad Engineering Summit」にて、「グロースハック進化論」というテーマでグロースハックの今後の発展についてお話させて頂きました。

KAIZEN platformの須藤さんや、pLuckyの林さん、InnoBetaの平石さんといった、業界を代表される方々とまるまる1時間、グロースハックの今後の展開についてディスカッションすることで僕自身考えを整理できたり、多くの気付きがあったので共有できればと思います。

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そもそもグロースハックは、なぜ今話題になっているのか

これに関しても僕の見解は、当ブログでも何度か紹介している通りです。 グロースハックとは何か 〜グロースハックをマスターするための究極のガイド〜

ベンチャーには、実に様々な痛みがあります。 むしろ、うまく行かないことの方が多い。

そうした中で、唯一、成長、グロースだけがその痛みを癒してくれる。

そうして、ベンチャーは昔からグロースを求めてきた訳ですが、 最近になってやっと、グロースだけにフォーカスできる環境が整いました。

昔は黒字化していない事業は論外でしたが、 今ではグロースさえしていればファイナンスでお金が付いてくるようになった。

更に、赤字のままでもグロースさえしていれば、Exitという出口まで用意されるようになった。

そうした中で、グロースだけに振り切る人材、グロースハッカーが必要になってきたのだと考えています。

昨今のグロースハックバブルについてどう思うか

僕はグロースハックバブル、おおいに結構だと考えています。

新しい概念が広まる際には、ざっくり4つのフェーズがありますよね。

①提唱される ②アーリー層に広まる ③一般層に認知され始める ④共通認識が形成されて定着する

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①〜②のフェーズでは、その概念が提唱者のコントロールが効く範囲に留まっているので、概念が間違って認識されることはないのですが、③のフェーズになると、概念がひとり歩きしてしまって色々な誤解が生まれてきます。ここが、俗にいう「バブル」の状態かなと思っています。そして、この「バブル」の状態は新しい概念が広まって定着しようと思ったら避けられないんですよね。「マーケティング」などの歴史ある概念や「スタートアップ」など新しい概念、両方の歴史を見てみても、やはり「バブル」のフェーズは存在しています。

さらに、このバブルの状態には、それ自体でメリットもあると思っています。情報が溢れて錯綜することによって、そこに議論が生まれますよね。まさに今回の「Ad Engineering Summit」のように。そして、その議論の中で、その概念が洗練されていって、より洗練された形で定着していく。 マーケティングの歴史を紐解いてみても、そういった変遷をたどっています。バブル期に解釈の違いで色んな学派や立場に分かれて議論が起こったけれども、その中で新しい理論が生まれたり、より洗練された形で、広い領域で定着していった。

なので、グロースハックバブルは、④のフェーズに行くために不可欠なことに加え、バブル期の議論でより洗練された形で定着する可能性があるという2つの意味で喜ばしいことだと僕は考えています。

ただ、一方でバブルに関して気を付けなければいけないこともあって、③のバブル期の誤解が残ったまま概念が歪められて定着する可能性があるという点。

例えば、ビッグデータとかはまさにその例ですよね。

本来は非常に大きな概念で、ほぼ全ての領域に使える概念であるにも関わらず、日本においてはこぢんまりとした形で定着してしまっている。

そしてグロースハックも割とこれに近い状態にあると思います。

具体的には2つの誤解があると思っています。一つは「グロースハックとは、お金をかけないマーケティング手法である」というもの。もうひとつは、LPOやボタンの最適化など、枝葉末節の部分にフォーカスしすぎという点。

前者に関しては、KAIZENの須藤さんも仰っていた通り、日本のグロースハックはお金をかけずにやるのが正解みたいになってしまっていて非常に小さくまとまってしまっています。AirBnBUberなどは、GoogleFacebookに年間数十億規模で広告を投入しているそうです。その意味で、最近のGunosyやメルカリなどのCMは、日本におけるグロースハックの考え方が変わる良いキッカケになるのかなと思っています。

「"グロースハック"の本質は"グロース"」なので、お金とグロースの転換効率が良ければバンバン広告を打つべきですよね。

後者に関しては、日本のグロースハックはLPOやボタンの最適化など、枝葉末節の部分にフォーカスしすぎかなと思っています。LPOやボタン最適化がグロースに与えるインパクトが大きければ積極的にやるべきだと思うのですが、中小規模のサービスにおいては、もっと先にやるべきことが沢山あると思います。プロダクトそのものの見直しだとかブラッシュアップだとか。当ブログでもHuluのLPOのセミナー記事を書きましたが、あれはあの規模のサービスだからあれだけのインパクトが出ているのであって、そうでないサービスはもっと根幹の部分をやるべきではないかと考えています。

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今後どのようにグロースハックを進化させたいか

よく「マーケティング」の対極として語られることの多い「グロースハック」ですが、進化の方向性としては「マーケティング」と同じ方向で進化して欲しいと思っています。

2番目の質問で、概念定着モデルの話をしましたが、③のバブル期のフェーズの議論によって④の定着のスケールの決まってしまいます。

一方では、「マーケティング」のように、バブル期に解釈の違いで色んな学派や立場に分かれて議論が起こったけれども、その中で新しい理論が生まれて、より洗練された形で、広い領域で定着していったものもあれば、 一方では、「ビッグデータ」のように、ポテンシャルを持ちながらも、バブル期の誤解を払拭できずに、ごく限られた領域でのみ語られるようになってしまうものもある。

「グロースハック」は後者ではなく、前者の方向で進化して欲しいですよね。

具体的には、「広告を打つのはグロースハックじゃないよね」という誤解を捨て、LPOやボタン最適化などの枝葉末節の部分だけやって"グロースハックした気になる"のをやめるなど、様々な誤解を一個一個払拭していく必要があるかなと考えています。

そのためには、このブログの読者の方々含め、「本当のグロースハック」を理解している人たちがバブル期の議論に積極的に参加していって、誤解を誤解のまま残さないようにすることが必要かなと考えています。

このブログでも、引き続きグロースハックの情報を発信して、グロースハックが今よりも良い形で定着できるように努めていきたいと思います。

今回は僭越ながら、僕の意見を述べる形になりましたが、これが唯一の正解だとは思っておらず、それぞれ違った見方があると思いますので、みなさんの意見を頂けると助かります。

セッション終了後に、登壇者の方々と、今回イベント全体の企画とセッションのモデレーターを努めてくださった渡邉さんと。 0516_aes_img02

VASILYの社内勉強会に遊びに来ませんか?

VASILYでは、月に1回、代表の金山が厳選したインターネット業界のニューストピック10〜20本をまとめて解説する「VASILY U」という1時間の社内勉強会を設けています。

前回は外部の学生も呼んでの開催だったのですが、今回は学生・社会人問わず、外部の方を15名ほど招待しようと思います 前回のレポート記事はこちら

インターネットが大好き!、VASILYの社員と話してみたい!、タダで飲み食いがしたい!など、 少しでも興味を持った方はお気軽にご参加ください!

日時:6/9(月)20:00〜22:00 (20:00〜21:00 VASILY U、21:00〜22:00 オフィスで飲み会) 場所:http://bit.ly/1mQQMDs ※応募者多数の場合は、抽選になる場合があります。

「VASILY U」参加申し込みはこちらから

グロースハックとは何か 〜グロースハックをマスターするための究極のガイド〜

この記事を100%理解すれば、グロースハックをマスターできる

そんな記事を目指して今記事を執筆しました。

グロースハックをマスターするために必要な「グロースハックの再定義」、「グロースハックの準備」、「グロースハックの手順」、「付随的なインプット用記事」は全てこの記事内に収めました。

大それたタイトルを付けていますが、グロースハックをマスターされる皆さんに必ず役に立つ記事に仕上がっていると思うので、 是非ご一読頂けると嬉しいです。 (シェアもして頂けると今後の更新のモチベーションになります…!)

PMF

目次

1.Growth Hack(グロースハック)とはそもそも何なのか

2.Growth Hack(グロースハック)を始めるために必要な準備

3.Growth Hack(グロースハック)の実際のプロセス

4.Growth Hack(グロースハック)をより深く修得するためのカテゴリ毎 記事集

1.グロースハックとはそもそも何なのか

FacebookTwitterDropboxAirbnb・・・

今では誰もが知るところとなったこれらのサービス。 彼らの成功要因は何でしょうか?

それぞれに固有の要因があるでしょうが、どのサービスにも共通している要因が一つあります。

それは、どのサービスもグロースハックを自在に使いこなし、 驚異的な成長率を達成したということ

では、グロースハックとは一体なんなのか?

 

グロースハックを再定義する

一言でいえば、 「数値やユーザーの声を分析し、ユーザーの数や質をGrowthさせる仕組みをプロダクトの中に組み込んでしまうこと

イメージしやすいように、Twitterの2つのグロースハックを例に挙げてみましょう。

  ①データを元にユーザーの数をグロース

初期のTwitterでは、登録画面での離脱率が非常に高いことが一つの課題でした。

理由としては、@〜というIDの重複が多発してユーザーが何度もエラーが出てしまっていたから。

そこでTwitterのグロースハッカーは、入力された名前を元に自動でIDを入力するというHACKを行いました。

その結果、エラーによる離脱が大幅に減少し、1日の登録数が施策前と比べて6万人増加しました。純増分だけで、です。

  ②データを元にユーザーの質をグロース

Twitterのグロースハッカーがデータを分析した結果、続けるユーザーと、やめるユーザーにはある規則性があることを発見しました。

それは、初日に4人以下しかフォローしなかったユーザーはやめる率が高く、逆に5人以上フォローしたユーザーは高い割合で継続してサービスを使い続けてくれるということ。

そこで、登録直後のユーザーに対してフォローのレコメンド機能を提供するとともに、5人以上フォローしないと利用開始できないようにしました。

結果、ユーザー継続率を劇的に向上させることに成功しました。

上記2つの例は典型的なグロースハックです。

つまり、「データを元にユーザーの登録を増やしたり、1人のユーザーにより多く使ってもらえるようにする」のがグロースハックです。

 

グロースハッカーはなぜ今になって必要とされているのか?

ここの部分に関しては様々な見方がありますが、理由はとてもシンプルなものだと考えています。

ベンチャーには、実に様々な痛みがあります。 むしろ、うまく行かないことの方が多い。

そうした中で、唯一、成長、グロースだけがその痛みを癒してくれる

そうして、ベンチャーは昔からグロースを求めてきた訳ですが、 最近になってやっと、グロースだけにフォーカスできる環境が整いました。

昔は黒字化していない事業は論外でしたが、 今ではグロースさえしていればファイナンスでお金が付いてくるようになった。

更に、赤字のままでもグロースさえしていれば、Exitという出口まで用意されるようになった。

そうした中で、グロースだけに振り切る人材、グロースハッカーが必要になってきたのです。

2.グロースハックを始めるために必要な準備

グロースハックを始めるためには、以下の5つが必要です。

①Product-market-fit ②マインドセット ③フレームワーク ④チーム ⑤ツール

この5つの土台がしっかりしていない状態で、いくらグロースハックをしようとしても ほぼ100%失敗してしまいます。

以下で、この5つを詳しく説明していきます。

 

①Product-market-fit

  PMF  

Product-market-fitとは、「良い市場を狙っていて、かつ、その市場を満足させることができる製品を持っている状態」のこと。

インターネット発展の礎を築いたマーク・アンドリーセンが唱えた言葉です。

実際に、Product-market-fitを測る方法としては、 ターゲット層に特定の質問をし、その返答をもって測るというのが一般的です。

つまり、「そのプロダクトがなくなると心底困る人がユーザーに占める割合」でもってProduct-market-fitを測るのです。

具体的には、 「あなたは、このサービスがなくなったら心底困りますか?」 「あなたは、このサービスに100円払いたいと思いますか?」

といった質問をし、「心底困る」という返答や、「100円払う」という返答を何%のユーザーがしたのかでもって測定します。

経験則的にこれが40%以上ないと、いくらグロースハックしても無駄です。   これが40%を下回っているフェーズでは、グロースハックではなく、 Lean UXなどの手法を用いて、必要に応じてマーケット、ターゲット層、プロダクトの方向性などの軸でピボットを繰り返しながらProduct-market-fitを向上していくことになります。

そして、それでもProduct-market-fitが40%を上回ることが不可能な場合は、いさぎよく撤退する勇気も必要になってきます。

 

②マインドセット

  PMF  

グロースハッカーは、以下の3つのマインドセットを持つ必要があります。

  1.複利で考える

Growthは複利で考えるべきです。

理由はシンプルで、少しの成長率の違いが最終的には大きなユーザー数の差になるからです。

たとえば、あるサービスの初期User数が10万人だったとしましょう。

Weeklyの成長率が2%と3%とでは、週の新規獲得ユーザーが2000人と3000人なので、 一見するとそこまで差はないように思えます。

しかし1年後には、ユーザー数28万人と46万人という全く別次元の結果になっています。

1%の改善を重ねましょう。

  複利  

  2.打席数の最大化

Growth Hackは、100回の施策中、80回失敗してなんぼの世界です。

そこでは、"Fail fast!"、いかに"早く"、"賢く"失敗するかが重要です。

"Fail fast"するための唯一の方法は、決裁権を持った人間を巻き込むこと。

CEOが明確な指示や、権限を与えないグロースチームはほぼ間違いなく失敗しています。

「そんなの難しいよ!」と思われるかもしれませんが、それができない限り、グロースハックは120%不可能です。

  3.シンプルであれ

DropboxTwitterAirbnbなど、大きなグロースを達成したサービスのハックはとてもシンプルです。

結局、どの世界でも言えることですが、大きなインパクトを出そうと思ったら、シンプルに生み出すのが一番です。

そして、シンプルに考えるための最も簡単な方法は、頭の中にシンプルなフレームワークを持つことです。

  PMF  

 

フレームワーク

それでは、フレームワークを一つ紹介します。

最も有名、かつ強力なのはAARRRモデルです。

グロースハッカー最強の武器と言っても過言はないでしょう。

  PMF  

それぞれが、以下のようなユーザーの各段階を示しています。

・Acquisition(ユーザー獲得:登録や訪問など) ・Activation(ユーザー活性化:初めての利用でユーザーにプロダクトを面白い!と感じてもらう) ・Retention(継続:ユーザーが繰り返しサービスを使うようにする) ・Referral(紹介:ユーザーがサービスを周りに紹介するようにする) ・Revenue(収益:ユーザーがより多く課金行動を取るようにする)

このAARRRモデルはオンライン/オフライン、BtoC/BtoB問わず、全てのサービスに適応できます。

Ex) ECサイト ・Acquisition → サイト訪問 ・Activation → そのサイトを良いと思ってもらう ・Retention → 何回も訪問してもらう ・Referral → サイト自体、もしくは中のコンテンツをシェアする ・Revenue → 商品を買う

Ex) ラーメン屋 ・Acquisition → 初来店 ・Activation → 美味しいと思ってもらう ・Retention → 何回も来店してもらう ・Referral → 友達に勧めてもらう ・Revenue → 注文してもらう

では、このフレームワークがなぜ最強かというと、以下の2つの理由があります。

1.フェーズ毎にフォーカスできるようになるから 2.戦略や戦術を整理・共有できるから

グロースチーム全体として、どのフェーズにフォーカスするべきか明らかになるなど、 このフレームワークのベネフィットは計り知れません。

そして、このフレームワークについてもう少し補足すると、 Retention に最もフォーカスするべきです。

理由はひとつで、ザルの目を細かくするため。

ザルの目が荒く、登録したユーザーがすぐにやめてしまう状態では、どんなに登録を増やしても"意味のあるユーザー数"は増えません。

ザルの目が細かい状態なら、1登録ユーザーあたりのLTVも向上するため、1獲得あたりにかけられるお金も増えるなど、 良いことずくめです。

 

④チーム

  PMF  

グロースハックをするのであれば、 どんなに小さい会社でもグロースチームを持つべきです。   チームを構築する際のチェックリストは以下の4つ。

・メンバーがグロースに責任を持つ ・CEOに必ずレポートする ・データ分析を楽しめる人材で編成する ・CEOよりもアグレッシブな性格の人材を集める

 

⑤ツール

  PMF  

グロースハックにおいて、定性/定量データの分析は不可欠。

そして、それらのデータを収集するためのツールもまた不可欠です。   VASILYでは、上図にあるようなツールで分析を行っていますが、 どのツールを使うかはあまり重要ではなく、

・どういったデータを取りたいのか

・取りたいデータは最大限取れるようにツールを準備する

という2点が重要です。

3.Growth Hack(グロースハック)の実際のプロセス

では実際に、どのような手順でグロースハックをしていけば良いのか

グロース"ハック"というと、どうしても小手先に走りがちですが、 ユーザービリティを損なうような小手先の"ハック"は長期的なグロースをもたらしません。

以下の6つの手順に沿って、本質的なグロースを達成しましょう。

1. ファネルを可視化する 2. 改善感度の優先付け 3. 仮説リストアップ 4. 施策リストアップ 5. 仮説・実験・学習 6. レバレッジを見つける

 

1. ファネルを可視化する

ファネルとは、行動がより深くなるにつれて、その行動を行うユーザーが段々減っていく様が漏斗(ろうと)に似ていることから、 グロースハックやマーケティングの領域で用いられる概念です。

グロースハッカーは、まず各ファネルを数値とともに可視化することから始めましょう

具体的に可視化するべきファネルは、例えば以下の3つなどがあります。

AARRRという5ステップ間でのファネル可視化  … 獲得、活性化、継続、紹介、収益、どこがネックになっているのかを視覚化する

登録フロー周りでのファネル可視化  … 一度は登録しようと思ったユーザーがどのステップで離脱しているのかを視覚化する

Retention周りでのファネル可視化  … ユーザー体験を数ステップに分け、どの段階でユーザーが離脱してしまっているのかを可視化する

 

2. 改善感度の優先付け

ファネルが可視化できたら、次は改善感度の優先付けです。

必ず"インパクト"の大きい順に手をつけるようにしましょう。

 

3. 仮説リストアップ

改善すべき箇所が見つかったら、次は仮説リストアップに移りましょう。

改善すべき箇所ということは、課題があるということを意味します。

そして課題には必ず原因があります。

その原因は何なのか。

より具体的には、何がユーザーに"苦痛"を与えているのか

その仮説をユーザーヒアリングやデータ分析をしながらグロースチームでディスカッションし、リストアップしましょう。

 

4. 施策リストアップ

仮説がリストアップ出来たら、それらを可能性が高い順に順番を付けましょう。 (ここでの可能性は、チームでの主観でOKです。)

そして可能性が最も高い仮説に対して、施策をリストアップし、 インパクトが大きく、工数が少ないものから高速で施策を打っていきましょう。

もし、最初に選んだ仮説に対して手応えがないようであれば、 2番目に可能性が高いと判断した仮説に対して同様のステップを踏みましょう。

 

5. 仮説・実験・学習

ステップ3、ステップ4の、仮説→実験(施策実行)に、学習を加えたサイクルを高速で回すようにしましょう。

仮説をもとに実験をし、実験結果から学習して次のサイクルに活かす、というサイクルです。

 

6. レバレッジを見つける

レバレッジとは、テコの原理のように、その部分に力を加えると、全体に数倍の作用を与えるものを言います。

グロースハックに成功している企業の多くは、レバレッジをうまく活用しています。

Facebookの例が有名です。

初日に、7人以上と友達になると、継続率が爆上がりするというデータをもとに、そこにレバレッジをかけて施策をして最終的に高い継続率を達成していきました。

ステップ1〜5をする中で、「この部分を改善すれば、全体の数値も向上するぞ!」という"レバレッジ"の部分を早期に発見し、そこにフォーカスして施策を行えるようにしましょう。

実際の事例などは以下の記事を参照 AARRR別、海外サービスのレバレッジ14選

4.グロースハックをより深く修得するためのカテゴリ毎 記事集

グロースハックとは

「グロースハック」とは何か 〜グロースハックをマスターするための究極のガイド〜 スタートアップにマーケターではなくグロースハッカーが必要な3つの理由 Growth Hackのメンタルフレームワーク

グロースハックの準備

グロースハックに必要な5つの前提条件 グロースハック以前に大事こと Product-market-fitを獲得するためのLean UXとは WEB業界の最強スパイになるための32のグロースハックツール 真に「データドリブン」であるための9つのルール

AARRR

海外アプリ・サービスのユーザー獲得アイデア10選 ゲーミフィケーションを活用してユーザーの継続率UP Retention(再訪率)を最大化する施策10選 友人紹介でユーザー数を爆増させた海外サービス事例8選 ReferralをHACKしたUberの事例 クチコミをHACKするための5つのステップ バイラルのユーザー増加を完全に数値化する方法 RevenueをHACKしたHuluの事例 すぐ実行できる35個のGrowth Hack施策チェックリスト

事例集

Dropboxのユーザー数を1.7億人に押し上げた7つのグロースハック レバレッジを活用した海外サービス14選 Androidファーストでグロースハックしている海外サービス8選

心理学

WEBサービスをユーザーの習慣の一部にする方法[前編] WEBサービスをユーザーの習慣の一部にする方法[後編]

グロースハックの旅に絶対に必要な5つのもの

「グロースハックの重要性は分かったんだけど、何からやればいいか分からない!」

「とりあえずグロースハック始めてみたんだけど、全然うまくいかない!」

最近、こういった声をよく聞きます。

上記2つの悩みへの私の回答はシンプルで、 「グロースハック以前に必要なものを揃えるべき」   では、 ・グロースハック以前に必要なものとは何なのか? ・それを揃えるにはどうすれば良いのか?   それらの更なる疑問にお答えするために、 筆者が行ったグロースハックセミナーの内容から< 準備編>のみを抜粋して紹介したいと思います。

グロースハックって何って方はこちらの記事をどうぞ。 「グロースハック」とは

  Growth Hack Keynote ver2_a.001  

 

グロースハックの旅に必要な5つのもの

  Growth Hack Keynote ver2.001  

グロースハックには、以下の5つが必要です。

1.PMF 2.マインドセット 3.フレームワーク 4.チーム 5.ツール

この5つの土台がしっかりしていない状態で、いくらグロースハックをしようとしても ほぼ100%失敗してしまいます。

以下で、この5つを詳しく説明していきます。

 

1.PMF

  Growth Hack Keynote ver2.002  

PMFとは、「そのプロダクトがなくなると心底困る人がユーザーに占める割合」のこと。

これが40%以上ないと、いくらグロースハックしても無駄です。   これが40%を下回っているフェーズでは、グロースハックではなく、 Lean UXなどの手法を用いて、必要に応じてピボットを繰り返しながらPMFを向上していくことになります。

そして、それでもPMFが40%を上回ることが不可能な場合は、いさぎよく撤退する勇気も必要になってきます。

 

2.マインドセット

  Growth Hack Keynote ver2.007  

グロースハッカーは、以下の3つのマインドセットを持つ必要があります。

  1.複利で考える

Growthは複利で考えるべきです。

理由はシンプルで、少しの成長率の違いが最終的には大きなユーザー数の差になるからです。

たとえば、あるサービスの合計User数が10万人だったとしましょう。

Weeklyの成長率が2%と3%とでは、週の新規獲得ユーザーが2000人と3000人なので、 一見するとそこまで差はないように思えます。

しかし1年後には、ユーザー数28万人と46万人という全く別次元の結果になっています。

1%の改善を重ねましょう。

  Growth Hack Keynote ver2.010  

  2.打席数の最大化

Growth Hackは、100回の施策中、80回失敗してなんぼの世界です。

そこでは、"Fail fast!"、いかに"早く"、"賢く"失敗するかが重要になってきます。

Fail fastするための唯一の方法は、決裁権を持った人間を巻き込むこと。

CEOが明確な指示や、権限を与えないグロースチームはほぼ間違いなく失敗しています。

「そんなの難しいよ!」と思われるかもしれませんが、それができない限り、グロースハックは120%不可能です。

  3.シンプルであれ

DropboxTwitterAirbnbなど、大きなグロースを達成したサービスのハックはとてもシンプルです。

結局、どの世界でも言えることですが、大きなインパクトを出そうと思ったら、シンプルに生み出すのが一番です。

そして、シンプルに考えるための最も簡単な方法は、頭の中にシンプルなフレームワークを持つことです。

  Growth Hack Keynote ver2.019  

 

3.フレームワーク

それでは、フレームワークを一つ紹介します。

最も有名、かつ強力なのはAARRRモデルです。

グロースハッカー最強の武器と言っても過言はないでしょう。

  Growth Hack Keynote ver2.022  

・Acquisition(ユーザー獲得:登録や訪問など) ・Activation(ユーザー活性化:初めての利用でユーザーにプロダクトを面白い!と感じてもらう) ・Retention(継続:ユーザーが繰り返しサービスを使うようにする) ・Referral(紹介:ユーザーがサービスを周りに紹介するようにする) ・Revenue(収益:ユーザーがより多く課金行動を取るようにする)

このAARRRモデルはオンライン/オフライン、BtoC/BtoB問わず、全てのサービスに適応できます。

例えば、ECサイトであれば、

・Acquisition → サイト訪問 ・Activation → そのサイトを良いと思ってもらう ・Retention → 何回も訪問してもらう ・Referral → サイト自体、もしくは中のコンテンツをシェアする ・Revenue → 商品を買う

ラーメン屋でも適応できます。

・Acquisition → 初来店 ・Activation → 美味しいと思ってもらう ・Retention → 何回も来店してもらう ・Referral → 友達に勧めてもらう ・Revenue → 注文してもらう

では、このフレームワークがなぜ最強かというと、

1.フェーズ毎にフォーカスできるようになるから 2.戦略や戦術を整理・共有できるから

グロースチーム全体として、どのフェーズにフォーカスするべきか明らかになるなど、 このフレームワークのベネフィットは計り知れません。

そして、このフレームワークについてもう少し補足すると、 Retention に最もフォーカスするべきです。

理由はひとつで、ザルの目を細かくするため。

ザルの目が荒く、登録したユーザーがすぐにやめてしまう状態では、どんなに登録を増やしても"意味のあるユーザー数"は増えません。

ザルの目が細かい状態なら、1登録ユーザーあたりのLTVも向上するため、1獲得あたりにかけられるお金も増えるなど、 良いことづくしです。

 

4.チーム

  Growth Hack Keynote ver21.001  

グロースハックをするのであれば、 どんなに小さい会社でもグロースチームを持つべきです。   チームを構築する際のチェックリストは以下の5つ。

・メンバーがグロースに責任を持つ ・肩書に"グロース"を入れる(グロースハッカー、グロースエンジニアなど) ・CEOに必ずレポートする ・データ分析を楽しめる人材で編成する ・CEOよりもアグレッシブな性格の人材を集める

 

5.ツール

  Growth Hack Keynote ver2.048  

グロースハックにおいて、定性/定量データの分析は不可欠。

そして、それらのデータを収集するためのツールもまた不可欠です。   VASILYでは、上スライドのようなツールで分析を行っていますが、 どのツールを使うかはあまり重要ではなく、

・どういったデータを取りたいのか

・取りたいデータは最大限取れるようにツールを準備する

という2点が重要です。

 

まとめ

スタートアップの世界では、準備なしにガンガン攻めるのが正解!みたいな風潮がありますが、 実はグロースハックもリーンスタートアップ(前提条件の検証など)も準備がすごく重要です。

大きなグロースを達成したいのであれば、少し時間はかかっても 以上5つの"必要なもの"を揃えてから一気にハックをしかけていくというのが、 あるべき姿だと思います。

クチコミをHACKする!「Airbnb」のグロースチームが行った5つのステップ

DropboxUberなど、短期間に大きなグロースを達成したスタートアップは、リファラル(友人招待)をHACKして急成長しています。

  一方で、グロースハックが大成功していると言われるAirbnbでは、リファラルがうまく行っているとは言えませんでした。

"貸す人と借りる人を結ぶ空き部屋シェアサイト"であるAirbnbが提供する体験は、間違いなく素晴らしいものです。

ところが、彼らのアプリやサイトでのリファラル機能は、その体験に比例するどころか、ほとんど使われていなかったのです。

  しかし、さすがグロースハックカンパニーであるAirbnb

数々の施策を行った結果、ここ数ヶ月でリファラル(友人招待)の発生数を数倍に増加させています。

今日は、そんなAirbnbのグロースチームがリファラル増加のために実際に行った取り組みを紹介したいと思います。

グロースハックって何って方はこちらの記事をどうぞ。 「グロースハック」とは

  referrals-screenshot 参考:Hacking Word-of-Mouth: Making Referrals Work for Airbnb - Airbnb Engineering

関連する過去記事:

広告の奴隷にならないために!友人紹介でユーザー数を爆増させた海外サービス事例8選

グロースハックのお手本!UberのReferral(友人招待)施策がかなりイケてる

バイラルのユーザー増加を完全に数値化! Viral係数、Viralサイクルタイムとは?  

 

Airbnbリファラルプログラム

「招待されたユーザーが、最初の宿泊を終えると、招待した方もされた方も$25を受け取れる。」という彼らのプログラムの目的はシンプルで、 Airbnbの体験を友達にも伝えたいという欲求にレバレッジをかけ、増大させる」というもの。

彼らは、このプログラムをウェブサイト、iOSアプリ、Androidアプリの3つのプラットフォームでローンチしました。

そして、これを成功させるために、5つのステップでHACKを仕掛けていきました。

 

ステップ1:ゲームを定義する

1行目のコードを書く前に、まず彼らは「何を達成したら成功なのか」を定義しました。

今回のリファラルにおいては、ファネルを形成するこれらのメトリクスを用いて"成功を定義"しました。

・招待を送るMAU(Monthly Active Users) ・一人の招待者あたり何人に招待を送るか ・新規ユーザーになるCVR ・新規宿泊客になるCVR ・新規ホストになるCVR

  そして、それぞれのメトリクスにおいて、

・Good ・Better ・Best

という3段階の基準を設けました。

  もちろん、このフェーズで、DropboxやBoxerなどの既に成功しているリファラルプログラムのベンチマークを行います。

 

ステップ2:採点する

まだ彼らはコードを書きません。

その前に、上記メトリクスの進捗を把握するための仕組みを構築します。

Airbnbでは、air_eventsと呼ばれる内製のイベントログツールがあります。

これにより、メトリクス毎に全プラットフォームをひっくるめたパフォーマンスのグラフ化や比較を行うことができました。

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ステップ3:合宿

ここに来てやっとコーディングに入ります。

Airbnbでは、新機能の開発や、新しいプロジェクトを始める際に、Airbnbのリストのうち、オフィスに近い物件にチームで泊まって一気に仕上げるという面白い文化があります。

別に必ずしも合宿をする必要はないですが、このステップでは一気にプロダクトを形にしましょう。

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ここで作られた機能は主に2つ。

  ①パーソナライズされたLP

LPをパーソナライズし、招待者の顔と名前を表示することで、 招待者にオーナーシップが生まれ、招待された人のCVRも向上するだろうというのが狙い。

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  ②招待リンクからDLした後にアプリを開くと、特別な招待LPに飛ばす

通常、アプリを起動すると以下のような登録画面が開くが、

  20140414083505  

招待リンクを踏んでアプリをDLすると、以下のようなLPに飛ばしている。 友人の顔が出ていることによる安心感 + メリット再訴求でCVRを伸ばしている。

  kenya  

※VASILY社内で何人かに試してみたが、うまく表示されないことが多かった。ただ、仕組み自体はフィンガープリントを使ってのものなので、技術的には可能。

 

ステップ4:ゲームを開始する

そしてリリース!

  20140414084114  

ここで注目したいのは、ステップ3で開発した機能が、 ステップ1で定義したメトリクスのそれぞれを引き上げることに成功している点。

例えば、

・アドレス帳インポート機能を付けることで、一人あたりの紹介人数を引き上げている。 ・リファラルキャンペーンを発見しやすくすることで、招待を送るMAUを引き上げている ・アプリ起動後に独自のLPに飛ばすことでCVRを引き上げている。 ・既に招待された人や登録した人に、招待を送った人がリマインダーを送ることを許していることで、招待後のCVR率を引き上げている。

 

ステップ5:動きを洗練する

ひと通り、機能をリリースした後は最適化あるのみです。

彼らが行った最適化の取り組みを3つ紹介します。

  1つ目は、招待プログラムを既存ユーザーに認知させるタイミング。

ユーザーが予約をした直後や、ポジティブなレビューを書いた直後など、ユーザーが最も招待しそうな瞬間にリファラルプログラムを勧めるなどして、実際に招待をおこなう率を上げていきました。

  2つ目は、プロモーションメールでのABテスト。

特に興味深いのが、同じ商品でも異なったバリュープロポジションを取ることで、成果が全く変わってくること。

あるメールでは、友人を招待することで$25手に入るという点を強調(利己にフォーカス)

他のメールでは、登録することで友人が$25手に入るという点を強調(利他にフォーカス)

結果は驚くべきことに、利他にフォーカスしたメールの方が世界中でパフォーマンスが良かったという。

  give-get  

  3つ目は、文化ごとの最適化。

世界中で使われているAirbnbが発見したのは、文化によってプログラムへの反応が全く異なること。

例えば、リファラルプログラムは韓国で他地域に比べて圧倒的に人気があるなど。

したがって、ABテストの結果は、文化によってセグメントして最適化しているのだそう。

 

グロースハックのテンプレート化

これら一連のプロセスはAirbnb内でテンプレート化してきているらしい。(テンプレート=悪ではない)

すなわち、

1.測定可能なゴールを設定する 2.メトリクスを設計し、ログの集計環境を整える 3.計測可能な形でプロダクトを作る 4.インパクトを測る 5.繰り返す

 

まとめ

リファラルはグロースを体現しており、非常にエキサイティングなものです。

しかし、成功している各社の取り組みを見ていると、そんなに突飛なことはしていません。

既に存在しているグロースのパターンを特定し、それに適切なタイミングでレバレッジをかけて増大させる。

  iQONでも、今取り組んでいる大きな開発が終わったら、リファラルをHACKできる土台が整います。

「既に存在しているグロースのパターンを特定し、それに適切なタイミングでレバレッジをかけて増大させる。」という原則のもと、 大きなグロースを生むリファラルプログラムを設計したいと思います!

Paypal、Pathなどのアドバイザーが語るグロースハックに必要な5つの前提条件

グロースハッカーとして4社で大きなグロースを達成し、現在はpaypal、path、flickerなどを含めた31社のアドバイザーをしているJames Currier氏がLE WEBで語ったグロースハックに対する考え方が非常に面白かったので紹介したいと思います。

James Currier氏の功績がいかに凄いかは、以下のチャートを参照。

  track record  

グロースハックって何って方はこちらの記事をどうぞ。 「グロースハック」とは  

グロースには4つのタイプがある

単にグロースと言っても、以下の4つのタイプがある。

  4types  

1.新規ユーザーの増加数 2.Activateされたユーザー数 3.再訪するユーザー数 4.課金ユーザー数

普通、1の新規ユーザー増加数だけをもってグロースということが多いが、2〜4も同じくらい重要である。

ここでActivateされたユーザーとは、プロダクトを十分に理解し、かつ、それを面白いと感じたユーザーのこと。

実は、このActivateというプロセスは非常に重要だ。

James Currier氏は50%の時間をFUX(first time user experience)、一番最初のユーザー体験の設計に費やすという。

普通の会社では、5%がせいぜいだと思う。

FUXについては、後日、記事を書きたいと思います。

 

新規ユーザーを増やす方法は3種類ある

新規ユーザーを増やす方法は、大きく分けて以下の3つがある。

1.WOM(クチコミ) 2.Viral(バイラル) 3.Paid(広告など)

それぞれのタイプの具体的なチャネルは以下の図を参照。

それぞれのチャネルの特性を理解し、自在に使いこなすことがグロースハッカーには必要。

  channels  

とくにバイラルのチャネルに関しては、時期によって何を使うべきかは変わってくる。

以下の図を参考にして、どのバイラルチャネルを使うべきかを考えよう。

viralchannel

 

グロースハッカーに必要な5つのオペレーションスキル

グロースハックを大きな視点で捉えたところで、実際にグロースハックをするために何が必要なのかを考えてみよう。

大きく、5つの重要なステップがある。

1.グロースチームを作る 2.プロダクトストラテジーを立てる 3.データ分析、最適化ループに強くなる 4.プラットフォームチャネルタクティクスを練る 5.グロース文化を形成する

  1.グロースチームを作る  

どんなに小さいチームでもグロースチームを持つべきだと氏は語る。

チームを構築する際のチェックリストは以下の5つ。

・メンバーがグロースに責任を持つ(グロースには4つあったことを思い出そう) ・肩書に"グロース"を入れる(グロースハッカー、グロースエンジニアなど) ・CEOに必ずレポートする ・データ分析を楽しめる人材で編成する ・CEOよりもアグレッシブな性格の人材を集める

ここで、注意すべき点がひとつ。

CEOが明確な指示や、権限を与えないグロースチームはほぼ間違いなく失敗している。

もっと言うと、CEOもグロースチームに顔を出すべきである。

  2.プロダクトストラテジーを立てる  

「そのプロダクトはユーザーにとって、何なのか」を明確にする。

それはよく、プロダクトストラテジーという名で呼ばれているが、 私はその中で、Language(言葉)が重要だと考えている。

例えば、ある写真管理サービスを説明する際に、 「写真をStore(保存)するサービス」と言う場合と、「写真をShare(シェア)するサービス」と言う場合では全く性質が異なってくる。

そのLanguageはユーザーに対してだけではなく、あなた自身のプロダクトに対する考え方も変える。

大きなグロースを達成したいのであれば、ネットワーク効果が強く現れるようなLanguageにするべきだ。

そして、そのLanguageは一度決めたきりではなく、何度も定期的に見直すべきものである。

急成長を遂げたあのTwitterですら、何度もLanguageの見直しを行っていた。

  3.データ分析、最適化ループに強くなる  

グロースハックはデータ分析、最適化ループと切っても切れない関係にある。

まずデータ分析に関していえば、コホート分析に強くなる必要がある。 もし、下図のようなチャートを見て、アレルギーが出るようであれば、あなたのチームのグロースは難しいと言うしかない。

  example  

また、最適化ループに関して言えば、 ABテストはもちろん大事なのだが、パイプラインテストに習熟する必要がある。

例えば、登録周りであれば、 「効果的な友人招待のメカニズム」→ 「メッセージのクリック率」→「登録を促すキラーメッセージ」 という一連の流れを、個々で最適化するのではなく、フローとして最適化する考え方やスキルが必要である。

  4.プラットフォームチャネルタクティクスを練る  

上にも載せた、新規ユーザーを増やすためのチャネルは、それぞれに独自の文化がある。

それぞれがどう働くかを理解し、使いこなすことが重要だ。

ここで注目したいのが、WOM(クチコミ)だ。

実はWOMの影響力は、ネットの普及で一旦下火になったものの、ここ数年でまた重要になってきている。

なぜならスマートフォンの登場によって、人の前でプロダクトが使われることが多くなったからだ。

Shazamなどはその典型だ。 (Shazamは街などで流れている音楽を音声解析して、何の歌かを特定するアプリ)

Shazamユーザーが友人の前でiPhoneを掲げて振っていれば、 周りの人は「一体何をやっているんだ?」と気になるだろう。

この流れは、ウェアラブルバイスの登場によって、より加速していくだろう。

  channels  

  5.グロース文化を形成する  

グロースハックをするためには、個人、そして組織に、 グロース文化を形成する必要がある。

そのグロース文化とは具体的には以下のようなものだ。

失敗に耐え、諦めずに繰り返す。 失敗は実験の一部だと捉えよう。

グロースハッカーは忍耐強くあらねばならない。

グロースハックは魔法のようなものではなく、 アプローチであり、哲学であることを認識しよう。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

最近、色んな会社の方にグロースハックの相談を受けるなかで最も話題に上がるのが、 「いかにチームを編成し、社内にグロースハック文化を根付かせるか」ということです。

グロースハックは、施策を100回打って、そのうち80回失敗してなんぼ、という世界です。

「いかに効率よく、早く失敗できるか」というのが重要なテーマになってきます。

したがって、グロースハックはCEOの理解や協力がないと、まず不可能な行為だと思います。

そして、正直に言って、日本でCEOがグロースハックの重要性に気づけている会社は本当に一握りです。 (海外でこんなにも成功例が多いにも関わらず!)

この問題を解決することが、日本のグロースハックの一番の課題であり、 一番の肝になってくる思います。

サービス初期は&quot;グロースハック&quot;をするな!あなたの目を覚ます8つのアドバイス

「グロースハック」という言葉が国内でもバズワードになっています。

基本的に新しいアイデアが受け入れられているという意味では素晴らしいのですが、 時折、言葉が先行して実が伴っていないケースが多く見られるようになってきました。

その中でも一番危険なのが、サービスをローンチした初期から、グロースハッカーを名乗り、"グロースハックのようなもの"を始めるケースです。

グロースハックとは、"優れた商品"がより多くの顧客のもとに届くのを助けるテクニックです。

そして、その"優れた商品"は一朝一夕で作れるようなものではなく、サービスのローンチ後も、血の滲むような努力を続けることによって成し遂げられるもの。

「若造がくどくど言っても説得力がない」という声が聞こえてきそうなので、 今回は国内外のグロースの権威が、初期のサービス運営者に向けたアドバイスを8つ紹介します。

グロースハックって何って方はこちらの記事をどうぞ。 「グロースハック」とは   aaaa    

グロースの権威によるグロース以前のスタートアップへのアドバイ

 

プロダクトマーケットフィットの獲得なくして、グロースハックに手をつけてはいけない。 すなわち、サービス初期には、そのサービスに1ドル払うかとターゲット層に聞いて「Yes!」が40%以上の状態を達成することだけを考えれば良い。 by Sean Ellis ("グロースハック"という言葉の生みの親)

 

ProductとGrowthのどちらに力を入れるべきかと聞かれたら、間違いなくProductと答えるね。 往々にして、Growthをやろうとしている所はProductがしっかりしていない。 by Gustaf Alstromer (Airbnbのグロースハッカー)

 

最初の1000人のユーザーは顧客開発の延長だ。学習とプロダクトマーケットフィットにフォーカスしなさい。 by Hiten Shah (KISSmetricsの創業者の一人)

 

素晴らしいプロダクトは、必ず持続可能なグロースを達成している。 優れたValue Propositionやブランドを持つこと。 リテンションが低かったり、NPS(顧客のロイヤルティを測るための指標)が低い状態で小手先のグロースハックをしても、成長率は鈍化してしまう。 by Kyle Wild (GoogleGoogle Analyticsに関わり、現在はKeen.ioの創業者)

 

Growthは次の優先順位で考えるべきものである。 1. エンゲージメント 2. リテンション 3. 獲得 獲得だけが強調され過ぎているが、真のグロースにはエンゲージメントが一番大事である。 by Andrei Marinescu (Huluのグロースを手がけ、現在は500StartupsでGrowthのメンター)

 

あなたのゴールは、巨大なマーケットにおける大きな問題を根本的に新しい方法で解決する"シンプルな"プロダクトだ。 by Andrew Chen (ブログでグロースハッカーについて紹介し、それが爆発的に拡がるきっかけを作った人物)

 

より多くの機能は必要ない。80%の時間を既存の機能をブラッシュアップすることに使い、残りの20%の時間で新しい開発をしなさい。 by Dave Macclure (500 Startupsの生みの親)

 

ABテストなどの最適化は一番最後にやるべきこと。まずはユーザー体験を最大化させることを考える。「この”ユーザー体験”ってもっと良くならないのか?」というのを徹底的に疑って、体験の器をショットグラスからバケツに変える。 by Yuki Kanayama (VASILYのCEO)

 

みんなAcquisiton(ユーザー獲得)やReferral(友人紹介)に飛びつきたがるが、最も重要なのはRetention(ユーザー再訪率)だ。すべてはRetentionに帰結する。 by Yusuke Takahashi (AppSociallyのCEO, 日本にグロースハックの概念を広めた第一人者)

 

まとめ

"グロースハック"というカッコイイ言葉に飛びつきたくなる気持ちも、周りがやっているから自分もやらないとマズイんじゃないかという気持ちも痛いほど分かります。

しかし、プロダクトがしっかりしていない状態でグロースハックをするのは、まさに砂上の楼閣です。

それよりも、時間はかかっても、はじめにコンクリートでしっかりと土台を固めるべきなのではないでしょうか。

グロースハックで困ったら、まずは&quot;レバレッジ&quot;を特定しよう!AARRR別、海外サービスのレバレッジ14選

グロースハックをやっているけど、イマイチ手応えがない?

そんなときは、あなたのサービスにおけるグロースの"レバレッジ"、テコとなる部分を特定することから始めましょう。

レバレッジとは、テコの原理のように、その部分に力を加えると、全体に数倍の作用を与えるものを言います。

レバレッジを効かせてグロースを達成した例としては、Facebookの例が有名ですよね。

初日に、7人以上と友達になると、継続率が爆上がりしたというアレです。

いきなり全体の数値をグロースさせようとしても、無理です。

「この部分を改善すれば、全体の数値も向上するぞ!」という"レバレッジ"の部分を早期に発見し、そこにフォーカスして施策を行えるようにしましょう。

今記事では、皆さんが自身のサービスの"レバレッジ"を特定できるように、海外サービスで実際に用いられた"レバレッジ"を、AARRR別のリストとして紹介したいと思います。 ※AARRRがわからない方はこちらの記事

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Acquisition(獲得)

  Airbnb Craiglistへの自動ポスト発生数

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世界最大手の空き部屋シェアサイトであるAirbnbは、貸し手向けに、物件を当時同じ分野で圧倒的な強者であったCraigslistに投稿する機能を設置しました。

そうして、CraigslistのリストにAirbnbの物件が多く載る訳ですが、それらを借りようと思った際に、借り手はAirbnbのアカウントを作成する必要があります。

こうしてAirbnbは広告費を全くかけることなく、何百万人のユーザー登録を確保することができました。 詳細はこちら:「広告の奴隷にならないために!友人紹介でユーザー数を爆増させた海外サービス事例8選」

  ②Mint ファイナンスに関する自社ブログのPV数

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全ての記事に登録導線があり、このブログのトラフィックがそのままユーザー獲得に比例しました。

  paypal ebay出品者によるPaypalロゴの使用数。

Paypalebayの出品者向けに、Paypalのロゴを自動挿入するツールを開発しました。

ebayの出品者は、paypalのロゴを挿入することで、買い手に便利な決済手段を提示でき、購入される率が高まるため、盛んにPaypalロゴを使用しました。

この効果はすぐ現れ、大幅なユーザー数増加に寄与しました。

  InstagramSNSへの投稿発生数

まだ、FacebookTwitterなどへの投稿導線が主流になっていない頃に、これらの導線に力を入れたことで、他のプラットフォームでInstagramの独特のフィルターに興味をもったユーザーが大量にアプリをDLしました。

 

Activation(活性化)

  Dropbox 最初の1ファイルをアップロードした新規ユーザー数

Dropboxでは、一つでもユーザーがファイルをアップロードすると、そのユーザーはDropboxの利便性に感動し、一気に活性化されました。

  ②OKcupid アニメーションガイドを伴った登録フロー達成数

アニメーションガイドにより、登録後の利用イメージが明確になり、登録完了前からActivationされた状態を達成しました。

  Paypal 10$のインセンティブを伴った登録発生数

"使わないと損"という心理により、まずサービスを使わせる。 使えば、その利便性に気づく。

 

Retention(継続)

  Twitter 新規ユーザーに30人以上のフォロワーがつく割合

Twitterでは、30人フォロワーがつくと、一気に継続率が向上しました。

  Facebook 新規ユーザーが7人以上の友達とつながる割合

Facebookでは、7人以上と友達になると、継続率が爆上がりする。

  ③Path “Nudge”の発生数

Pathにアクセスしないユーザーに、友人のPathユーザーが「帰っておいで!」というメールを送ることができる。 この発生数を増やすことで、全体の継続率を向上させることができる。

 

Referral(紹介)

  Dropbox 500MBの追加容量というインセンティブを伴った友人紹介の発生数

CEOのアンドリューによれば、友人紹介によるDropboxの登録数は60%にも上るのだそう。 この紹介量を増やせば全体のユーザー数が増えるという構造。

  Hotmail Hotmailユーザーの送信メール数

Hotmailユーザーがメールを送信すると、“Get your free email at Hotmail” という文言がメール下部に記載される。 これにより、Hotmailユーザーが非Hotmailユーザーにメールを送れば送るほど、Hotmailユーザーが増えました。

その結果、Hotmailは以下のような成長カーブを描くことに成功しました。

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Revenue(収益)

  GrouponやLiving Social 購入ユーザーによる、友人への購入促し発生数

共同購入クーポンサービスのGrouponやLiving Socialでは、「3人友人を紹介すればタダになる」というプログラムを提供しました。

結果、購入したユーザーが、そのクーポンの購入を友人に促すという流れができ、両サービスはこの紹介の発生数の向上を図ることで、全体の取引数アップを達成できました。

  ②Hulu フリートライアルの登録数

動画配信サービスのHuluでは、フリートライアルから課金への転換率が非常に高かった(高くなるようめっちゃ施策した)。

よって、Huluでは、いかにフリートライアルに登録されられるかをゴールに、徹底して最適化を行いました。 詳細はこちら:「元Huluのグロースハッカーが語る “真のグロース” とHuluで行ったグロースの軌跡」

 

グロースハッカー見習いはこう思った。

いきなり全体の数値をグロースさせるのではなく、"レバレッジ"となる部分を発見し、そこにフォーカスすれば良いと思えば、より具体的に施策立案ができるようになります。

iQONでは、"レバレッジ"が見つかっているとも言えるし、真の意味では見つかっていないとも言える状態です。

僕達も真の"レバレッジ"を発見してそこにフォーカスできる状態を作るべく頑張ります!